妹へ
元気ですか?
今日はネタ切れというわけではありませんが、ちょっとお米について話したいと思います。
お米はアジアの外ではあまり食べられているイメージがないというのがありますが、実はアジア内でもご飯よりも麺が主食なところや、アジアの外でも食べ方は違ってもお米はよく食べられています。
スペイン人のルームメイトのせいでゲロゲロになった時、ルームメイトが「まだ食べない方がよさそうだから、パスタとかお米とか何かうちにある?」と聞いてきてどっちも家にあったけれど、お米を選んでご飯を作っていました。
あなたがトルコでお腹をこわした時に、フライドポテトを食べていたという話を聞いて、お腹をこわしたスペイン人がご飯を食べていて、ご飯が普通にある国でにお腹をこわした日本人がポテトを食べてるんだから、これにはなんとも言えません。
ルームメイトがヨロヨロしながらご飯を炊く姿を見て、その時に気づいたのが、どうやらスペインではお米は洗わないで炊くようです。実はドイツでもイタリアでも、お米を炊く前に洗わないのが一般的です。
お姉ちゃんも海外生活が長いので、もうどんな鍋でもご飯を炊けるようになりましたが(家庭科の教科書のおかげ)、やっぱりご飯を炊くのはみんな鍋にくっつくので苦手なようです。カナダの友達で、お米を炊く時は絶対にバターを入れている人もいて、それが当たり前で育っていたようです。
ちなみに、ドイツでは、お米が小さな穴の空いているプラスチックの袋に入ってきて、それをそのまま茹でて、熱湯から袋を取り出すと水が抜けていくというようなものを日常的に買っている人もいます。お姉ちゃんはそれを、1人分用に小分けになっているだけだと思って、茹でる前にその袋を開けて鍋で普通にご飯をたこうとしてしまって逆にびっくりされたことがあります。プラスチック溶けないのかな、と思いましたが、特にプラスチックの味はついていませんでした。
さらにびっくりなのが、ドイツでは昔でいう「干し飯(ほしいい)」のように、既に茹でたお米を水切りして乾燥させたお米が一般的に売っています。この工程で、デンプンが抜けた状態になっているので、また水で茹でても水がドロドロしないため大量の水でパスタのように煮て、水切りするような感じでご飯を準備できるのと、もちろん茹で上がるのも普通のご飯よりも早いです。でもこういうお米は、種類も違うのかもしれないけれど、粘り気が全くなく、水分もすぐにとんでしまいすぐに乾燥します。社員食堂とかではご飯はこれが一般的です。
それもあって、ドイツではご飯にはソースが欠かせません。ソースとは、日本のソースという意味ではなく、カレーなどから、炒めものでも、そこに絡めてあるタレの量が半端ではありません。イタリア人の友達はよく「食べ物がソースに浮いてるよ」といいます。よく洋食とかで「仕上げにちょっとデミグラスソースを」というのがあるけれど、その量がとても多く、ご飯と同じ皿に料理を盛り付けると、ソースを料理だけではなくご飯にも大量にかけてくれという人がたくさんいるのです。
カナダの大学の学生食堂では、頼んでとってもらうビュッフェスタイルでしたが、ご飯を注文するところになぜか醤油が置いてありました。欧米では味気のないご飯を食べるのは苦手な人が多いようで、出されたご飯の上に醤油をかけている人がたくさんいました。
久々に本格的な日本のとんかつ屋さんに行ったら、やっぱり白いご飯が苦手なドイツ人のお客さんのために、日本製のわさびふりかけが置いてありました。彼氏はそれにすごく感動して、スーパーでレトルトご飯とわさびふりかけを買って、会社でのランチにしていました。レトルトご飯の質の高さにも感動していました。
最近、地元のスーパーでも高いけれどおにぎりが売られるのを見かけました。
中身がまだまだまずいけれど、ドイツのスーパーでおにぎりが買えることもなかったので、これからが楽しみです。
近年、日本のお米を買う機会が全くなくなって、バスマティ米ばかり食べています。これは日本で言うタイ米のことでしょうか。カナダにいた時は、イタリアのお米が日本のお米に近いと言うので、リゾット用のお米ばかりを食べていました。ドイツではミルヒライス用のお米が日本のお米に似ています。このミルヒライスというのが、ドイツのデザートで、甘くした牛乳でお米を煮て、いわばお粥状態になったものをプディングのように食べるというもの。これが普通に小分けヨーグルトのようになったものをデザートとして買えるのですが、お姉ちゃんは何年経ってもどうもこれは受け付けられません。
彼氏はあんこが苦手で、豆なのに甘いのは変だという感じで、きっとこれがお姉ちゃんにとってはミルヒライスなのだと思います。ちなみに彼氏の家でカレーを作ったらお母さんに「ご飯どうやったらこんなに美味しく炊けるの?」と聞かれて、ご飯が炊くのが苦手らしいということがわかったので炊飯器をプレゼントしました。すると、なんとミルヒライス機能がついていました。これにはびっくりです。
お米一つをとっても、色んな話ができますね。
お姉ちゃんより