妹へ
元気ですか?
しばらく書いてませんでしたが、お姉ちゃんは、最近キャリアチェンジを考えています。
今日は仕事に就いてからも学び続けることと、スキルアップ・キャリアアップについて少し話します。
ドイツの就職サイトには、日本では見かけない項目があります。それが「教育」です。
“キャリアアップと生涯教育” の続きを読む海外に住む姉から、30歳になる妹へ
20代を仕事に費やしたけど、30代ではどうなるのか。働き方や再就職、ワーホリ先での仕事や転職について。
妹へ
元気ですか?
しばらく書いてませんでしたが、お姉ちゃんは、最近キャリアチェンジを考えています。
今日は仕事に就いてからも学び続けることと、スキルアップ・キャリアアップについて少し話します。
ドイツの就職サイトには、日本では見かけない項目があります。それが「教育」です。
“キャリアアップと生涯教育” の続きを読む今日は、一つの物事を続けて、専門性をつけることと、対照的に、浅く広く知識をつけていくことをついて話します。
ジェネラリストはgeneral(一般的)という英語が元になっており、特に専門性を持たずに、広く浅く物事をこなすことができる人のことです。
スペシャリストはその名の通り専門家のことで、ある特定の分野で多くの知識と経験を積んできた人のことです。専門性に優れているため、ジェネラリストとは対照的に「狭く深い」知識を身に着けています。
“ジェネラリストとスペシャリスト:石の上にも三年” の続きを読む妹へ
久しぶりですか、元気ですか?最近、生き甲斐を感じる時はありますか?今日は生き甲斐について話したいと思います。
生き甲斐は、近年、IKIGAIとして外国でも使われるようになっています(BBC)。考えてみれば、確かにそれに当たる言葉が日本語にもドイツ語にも見当たりません。
日本語では当たり前のように「あの人はあれが生き甲斐だから」のように日常的に使っているので、言葉の意味についてあまり深く考えたことはないと思います。
ところが「生き甲斐」というコンセプトのない外国で育った人に、「イキガイってどういう意味?」と聞かれたら、答えることはできますか?
“生き甲斐の見つけ方: IKIGAI” の続きを読む妹へ
元気ですか?
お母さんから、あなたが仕事を辞めたいと言っているという話を聞きました。そんなにすぐに辞められるとは思わないので、仕事が辛い時にどうすればいいかという話を少しします。それから最近仕事に退職届を持っていった話もします。
ドイツで最初に勤めた会社で、もう死語だと思うけど「お局様」のような人からいじめられたことがあります。それが原因で最終的には仕事を離れることになりましたが、仕事のプレッシャーもあって毎日残業と片道50分の通勤で精神的にボロボロだった時期があります。
そんな時に、仕事ができて気の強い5歳年上の女友達に、実は仕事場で年上の女の人からいじめにあってるんだけどと相談しました。するとその友達は急に真剣な面持ちになり、自分にも同じ経験があり、結局仕事を去ったことが30代前半であったと教えてくれました。「あなたはまず、強くならなきいといけない」と言われました。そして、コミュニケーションは上司に見せられるようにメールやチャットでやりとりして、二人きりで話さずに必ず誰かが近くにいる時に話すように、嫌でも逃げないでコミュニケーションをとり続けること、そして仕事をやってないという理由で何か言われないように、やるべきことと、やったことを全部書き出し報告し、不当な扱いを受けたらその内容と日時を書きだすようになどと言われました。
この時に一緒に言われて心に響いたのは「大切なのは体調だから、ストレスで体調が崩れないようにとにかく運動をすること」というものです。帰るのが遅くて疲れていて、帰ったらお腹がペコペコなので何か作って食べて、そしたら寝るという生活を繰り返していたけれど、その言葉を切っ掛けに、仕事の帰りに24時間ジムにいくようにして、週3回1日おきで週に2回週末に一回ジムに行くのが日課になりました。疲れていたけれど、もやもやしている気持ちで運動に励むと、嫌なエネルギーが蒸気のように出ていく感じがしました。
精神的にも体力的にも疲れていると、まずは家に帰ってテレビを観たりして何か考えなくてもいいことをして気を紛らわしたいとい衝動に駆られると思うけれど、これはあまりよくありません。運動と瞑想が一番健康だと思います。
瞑想に馴染みがなくても、20分が無理ならまずは一日5分だけでもいいから、横になって、体の一部一部に神経を集中させて(ボディースキャン)、顔や肩やあごなど力が入っているところを意識してリラックスさせて、あとは呼吸に集中します。YouTubeでやり方がたくさん出ていると思うから、それを活用するのもいいと思います。
そうでなければ、思いを書き出すのもいいと思います。そして何をどう変えたいのか、どんな自分になりたいのか、どんな生活を送りたいのかを改めて考えて書いてみます。これは後から振り返ったときに使える道しるべにもなり、人生の財産にもなります。嫌だから忘れたいといっていても、それを書き出して体の外に出すことで、グルグル回っている思考に何か新しい打開策が浮かんできたりするものです。
この時期は本当に辛かったけど、この経験を通して、周りの人達が仕事場で同じような経験をしたことがあることがわかったし、次に仕事で嫌な時期があったら、まずはリラックスするよりも運動するという考え方もつきました。
それから仕事場の人は嫌な人でも、生理的に受け付けないような人でも、辞めてしまえばただの他人です。同じ仕事場でみじめな思いをしていた時に、他の同僚に、「嫌な奴は自分に自信がなくて他の人をコントロールすることでない自信を補おうとしてるんだよ」と言われました。確かに小さな職場では、自分がそこで一番偉いというような小さな世界を作ることができます。でも外に出てみれば、自分には仕事もあるし、友達もいるし、何もみじめな思いをしなくてもいいじゃないかと思いました。
それから、「自分には仕事を辞める選択肢がある」ということも強みに感じました。一生懸命他人を蹴散らしてでも自分の仕事を守ろうとしている人を見て、「私はまだ若くて、仕事もすぐに見つかるから辞めることができる」ということに優越感を感じたのもあります。
辞めるのではなくて辞めさせられたことが悔しく、最終的には仕事を休んだ状態で辞めたことから好きだった同僚やお世話になった人達とちゃんと別れることができなかったのが後悔となりました。当時はとにかく会社を一刻も早く去ることばかりを考えていて、辞めたらすっきりするかと思ったけれど、罪悪感や逃げたような感じがして、随分長く嫌な思いをしていました。多分、次にすぐに仕事に就かなかったことも引きずる原因になったのだと思います。
その後に同僚の家族の結婚式で会った元同僚の一人から「最後の日は、仕事の時はなんだったであれ、今までありがとうございましたっていって去るものだよ」と言われて恥ずかしい思いもしました。いじめてきた人はその場にはいなかったけど、その人とグルになって嫌だった同僚は気まずい顔をして話しかけてきませんでした。
10月末に退職届を出した今回、誰にも何も言わずに退職届を書いてそれを人事部にただ出そうと思ったけど、やっぱりそれはだめだと上司に「仕事を辞めます」といったら驚かれたけれど「本当に残念だよ、でも最後はビジネスだからどうしようもないね。今になってこういったら何だけど、いつかこうなるのではないかと予想はしていたよ」と言われてびっくりしました。
特に同僚や会社が嫌ということではないため、自分でも辞めるのはどうかなと最後まで踏ん切りがつかなかったけど、自分を成長させるためにも必要な手段だと思って前向きに決めました。今は気持ちがそれに追いついて、これからますます頑張ろうという気持ちになっています。
上司には同僚には自分から言いたいと言って、一人ずつにやめるということを伝えて、反応はそれぞれだったけど「辞めたら迷惑をかける」「あと3か月変に接されたらやだな」と思っていたけれど、そんな心配はする必要がなくて、前に仕事を何も言わずに去った時もこんな心配する必要がなかったんだなと今になって感じます。
仕事を辞めるということは、下手したら一生に一度または一度も経験しないことかもしれないから、こうやって自分の中で何が正しいか、辞めたらどうなるのかがわかったので、参考になったらいいなと思います。
長くなったけど、あらためて、周りに辞めると言って反応をみて思ったのが、同僚も上司も結局は他人で一人の人だということ。今までは一緒に仕事をやっている人という感覚だったけど、いつかは関わりのなくなる人として接していると「なんだ、結構いい人じゃん」とか「同僚じゃなかったら友達になれてたかもしれないな」と思う人もいます。
あなたも、けじめをつけるまで、健康に気をつけて。
お姉ちゃんより
妹へ
元気ですか?
電話で会社の自己紹介プロフィールにある『座右の銘』について話したけど、それにあやかって、今日はエレベーターピッチについて話します。
座右の銘のいいところは、短い言葉で、「この人はこういうことを目指しているんだ/心がけているんだ」と印象付けることができることです。エレベーターピッチもそれに似ていて、上手くいけば、エレベーターで出くわした短い時間に誰かに自分を印象付けることができます。
“エレベーターピッチ” の続きを読む妹へ
元気ですか?
突然だけど、「アフターファイブ」ってもう死語?もし知らなかったら、アフターファイブの意味は仕事が終わった後の自由時間のことです。9時5時で、午後5時に終業する人が日本にいるのかわからないけど、そういう時代もあったのかな。ちなみにこれは和製英語だから、海外から来たわけじゃないよ。
この前は友達の話をしたけど、今日はアフターファイブのことを話したいなと思いました。
また突然だけど「アペリティフ」っていう言葉知ってるかい?これはフランス語で、英語にもなってるけど「食前酒」として訳されるようです。
でも、これは「仕事の後の一杯」っていう意味もあって、イタリアとかスペインとかではほぼ当たり前のように、家に帰る前に、友達とか同僚とバーやカフェで会って、つまみながら一杯っていうことをやっています。
イタリア語とかスペイン語ではアぺリティーボって呼ばれていて、この時間に一杯頼むと、一品ついてきます。スペインではタパスの一品だったりするけど、イタリアでは時にはビュッフェで、10ユーロでお酒一杯と食事がついてくるんだからお買い得でしょ。
お姉ちゃんはここ3年くらいイタリアに憧れてるんだけど、イタリアに行くたびに、仕事の後に友達とテーブルを囲んでわいわい楽しそうにしてるのを見ると、自分の生活を見直したくなります。
お姉ちゃんはだいたいジムとかイタリア語のクラスにいったりして、あとは家で副業に励んたりしてるから、友達と当たり前のように週に何回も会う生活とは程遠く、ドイツでもそういうことをしている人はあまりいないように思えます。だから、たまにイタリアに行くと「こういう生き方もあるんだな」と感化されます。
その時は、「帰ったら、自分でもそういう会を作って、仲間をつくろう」ってはりきるんだけど、実際には一度帰ってしまうと元の生活に戻ってしまい、やる気がすぐに薄れてしまう。
でもこうやって時々自分の日常から外に出て、違った生き方を見るのはいいことだなと思います。仕事と家の間の行き来が自分の中では普通になっているけれど、そうじゃない生き方をしている人が外にはたくさんいて、週末じゃなくても、仕事の後に自分の時間が持てることが当たり前の生活を送ってみたいと思わないかい?
スターバックスが成功した理由の一つに「第三のスペース」を提供したことが挙げられます。第三のスペースは、家でも仕事や学校の他にある、アフターファイブに行けるもう一つの自分のスペース。これを持てたら、人生充実するのではないかなとお姉ちゃんは思っています。
仕事を辞めて、自分でもこういう生活をしばらくすることはできるんだから、やってみてはどうでしょうか。
お姉ちゃんより