キャリアアップと生涯教育

妹へ

元気ですか?

しばらく書いてませんでしたが、お姉ちゃんは、最近キャリアチェンジを考えています。

今日は仕事に就いてからも学び続けることと、スキルアップ・キャリアアップについて少し話します。

ドイツの就職サイトには、日本では見かけない項目があります。それが「教育」です。

日本のサイトでは「服装自由」「残業少なめ」などとありますが、ドイツではそこに、うまく訳することができませんが「生涯教育・トレーニング制度」があります。ドイツでは職探しをするときに、社員育成制度があるかどうかを気にしているということです。

社員教育というと、入社時のオリエンテーションのようなものが思い浮かびますが、実際には、2種類あります。一つ目は、対人関係、パブリックスピーキング、やライフ・ワークバランスなどのソフトスキルを取り入れたワークショップようなもの、もう一つは実際に自分の仕事のスキルアップにつながる、プログラミング、新しいソフトウェアの使い方など最新技術や言語の講座です。

最初に挙げたワークショップは社内で人事部によって開かれたり、外部からエキスパートを会社に呼んでセミナーを開いたり、時には社外で開かれ、もちろん、就業時間内に参加することができます。

これらのセミナーは個人的にはあまり役に立たないような気がしますが、キャリアチェンジをする時に、たった1日だけ参加したワークショップでも履歴書に書くことができるので、役立ちます。

生涯教育を重視するのは従業員だけではなくて、会社側も同じことです。

給与が段階的に上がっていきますが、毎年行われるパフォーマンスレビュー(社内評価)でこのようなトレーニングに参加したかということも見られます。または、昇給や昇進の打診をした時に、すぐに会社がイエスと言わない時は「今のままでは給与はあげられないけど、このトレーニングを完了したら」などと言い、時には数年かかるコースに入れられたりします。これは、日本でも同じで、例えば外資系の会社でTOEICを受けさせられたり、建築家であれば一級建築士になるための講座に送られるということです。

こういう講座は、会社がお金を出す場合がほとんどなので、学校も数万円から数十万円してしまいます。小さい会社でお金がそれほどなかったり、人手が足りないところでは、こういう社員教育にあまり力を入れない傾向があり、講習料の高い講座や遠くで開かれる展示会に行かせてくれるか、理解を示してくれるかは、キャリアを変更したい、同じ仕事を死ぬまで続けたくないという人には仕事を選ぶ上で大きなポイントになります。

キャリアアップ

建築家であれば、自分で仕事の後に夜間講座に参加してやらなければいけない、英語関係であれば無料で英会話講座を受けられるけど仕事の後で、週末返上でTOEICを受けなければいけないということがあります。

お姉ちゃんの場合、IT系の仕事をしていた時は昇給の打診をしたら、専門的なスキルがないと無理だと言われたので、仕事に直接関係はないけれどスキルアップになるプログラミングを習いました。会社はそれにお金を出せないとは言ったものの、一応教育には力を入れている会社だったので、仕事の間に会議室を使って1時間勉強していいとか、チーム内セミナーとして、元プログラマーだった上司がチームにプログラミングを教えるというようなことをしてくれました。

最近は、仕事は落ち着いているものの、やりがいがないなと感じているので、デザインなどの何かオンライン講座でもとってみようかなと思っています。これが直接キャリアアップにつながるかというとそうではありませんが、次の仕事を見つけるときに履歴書に入れられるので、無駄にはならないと思っています。

やる気がなくて、仕事が終わってからはテレビを見ている生活を3ヶ月ほどしてきましたが、何か新しいことを始める、新しいことを習うというのは人生のリセットになる気がします。

あなたも、特に何かしたいことがないのであれば、仕事に繫がるソフトスキルやハードスキルを習得してみてはどうでしょうか。

お姉ちゃんより