今日は、一つの物事を続けて、専門性をつけることと、対照的に、浅く広く知識をつけていくことをついて話します。
ジェネラリスト(ゼネラリスト)とスペシャリスト
ジェネラリストはgeneral(一般的)という英語が元になっており、特に専門性を持たずに、広く浅く物事をこなすことができる人のことです。
スペシャリストはその名の通り専門家のことで、ある特定の分野で多くの知識と経験を積んできた人のことです。専門性に優れているため、ジェネラリストとは対照的に「狭く深い」知識を身に着けています。
スペシャリストのあなた
あなたは、大学の専攻と合った仕事に就き、新卒採用で同じ仕事を続けてきた、正真正銘のスペシャリストです。その分野でどれだけ専門性があるかは、経験と資格で誰でもが認めてくれることでしょう。
ジェネラリストのお姉ちゃん
お姉ちゃんは、仕事も何年に一度か変えているように、一つのことを続けるということをあまりしてきませんでした。仕事も職種を行ったりきたり、会社で働いたりフリーランサーをやったりで、履歴書を見てパッと何を専門としている人なのかわからないところがあります。
スペシャリストのメリットとデメリット
スペシャリストは、今まで習ってきたことと、やってきたことが合致しているので、その種の専門職に就くことは容易だといえます。
さらに、長年経験を積むことで、経験の深さが増していき、専門家としての評価が上がっていきます。
その反面、ある程度のところまで出世すると、それ以上の出世は難しいと言われています。専門性に優れているからといって、マネージメント能力のあるいい上司になれるかといば、そうは限りません。職人としては一流だけれど、人の上にたったり、人をまとめたりするのには向いていない、そんな人を知っていると思います。上司は、部下がやっていることが全てできるのがいいという訳ではなく、政治的な面や人間的な面でうまくやれることのほうが肝心です。
ジェネラリストのメリットとデメリット
ジェネラリストは特に専門性を持たないため、色々な会社で臨機応変に働くことができます。例えば大学でビジネスを専攻してきたような人たちは、どんな会社にでも通じるマネージメント力を学んできました。そうすると、上層部までの出世も可能だといえます。
でも専門性がないため、就履歴書上で何を専門としている人なのかいまいちわからないということは、雇いにくいということでもあります。さらに、就いた仕事先で、その特定の分野のスキルや技術なしに、その分野のエキスパートチームをリードしたり、マネージしたりしなければなりません。ここでは、専門知識がないことを補うために、コミュニケーション力を使って情報を取り入れたり、人の協力を得たりということが必要となります。
ジェネラリストとして想うこと
いつも専門性を身に着けたいと思いながらも、どうも物事が続かなく、給料がもっと高い仕事を見つけたり、そんな仕事のヘッドハンティングがくると、そこに流れていってしまっていました。イキガイではありませんが、やっぱり好きじゃないと何でも続けられないなと思うのが本音です。
でも、ここ最近になって、続けることの大切さや意義を知ることができました。
一つ目は、同じ仕事を続けていること。専門性がついたとは思えないけれど、近年になく長くもう2年くらい続けた仕事で、毎日同じ人と会って同じことをやっているうちに、仕事が全く苦ではなくなって、仕事を終わらせるためにストレスを溜めたり、週末に月曜日の仕事のことを考えるということがなくなりました。これによって、仕事の他のことにもっと頭が回るようになったと思います。
もう一つは、昇進について。上司に給与を上げるのにはどうしたらいいかと相談したら、「専門性をつけるといいよ」と言われ、さらに「そうじゃなかったら、マネージメントも向いていると思う」と言われたときに長く続けておけばよかったなと思いました。やはり、40代の年上で、専門的なことをやってきた男の人たちのマネージメントに就くことは、女性としてもジェネラリストとしても難しいなと思い、即断念しました。マネージメントの経験があるジェネラリストの上司にも、「なんでこんな専門性のない奴の言うことを聞かなければならないのか」という態度で接してきた人たちを、マネージメント経験のないお姉ちゃんがまとめることは難しいことで、自分にはかなりのストレスになるなと感じました。
そんなわけで、スペシャリストでいることはすごいことだなと思います。もちろん、長年同じ会社で頑張ってきて、上司が変わったりして大変だったこともあると思うけど、その忍耐と苦労は無駄ではありません。転職転職と言ったきたけど、転職しなくても違った幸せがあります。
そこで定年することになるのか、どうなるかはわかりませんが、何があろうと、同じ仕事を続けてきたぞと、自分に誇りを持ってください。
お姉ちゃんより