退屈することの大切さ

妹へ

元気ですか?

突然ですが、最近退屈したことはありますか

お姉ちゃんは、副業があるため、会社の仕事が終わってからや週末も仕事をしています。副業は時給制なので、内職のように、空き時間があればちょっとずつ仕事をしています。

先日、今年はもう仕事納めで木曜日からもう休みだったので、金曜日に副業の仕事を終えてしまい、久々に金曜の夜から月曜まで仕事がないという状況になりました。久しぶりの状況に、何をすればいいのかわからなくなりました。仕事をしている時は、逃避したいと思うのに、いざとなって自由時間があるとやりたいことがすぐに思いつきませんでした。

久々に暇になったのです。

最初は、何となく2年前に空港で買って、結局飛行機でも使わなかったクロスワードパズルをやってみました。そうしているうちに、「こんなことをしてるよりも、もっとやりたいことがある!」と、いろんなアイディアが出てきて、ずっと連絡をとってない友達に長いメールを書いたり、クリスマスカードを書いたり、イタリア語学習も半年ぶりに再開しました。

退屈するとはどういうことか

サンディ・マン博士は、「飽きるというのは、脳が刺激を求めているのに刺激を見つけることができない状態で起きるネガティブな感情」だと言い表しています。

退屈が教えてくれること

退屈するということは、何か楽しいことをしよう!という気持ちの根源です。やっていることをつまらないことだと思わない限り、そこから脱出しようというアイディアさえ起こりません。

マン博士も、脳を退屈状態にすると、刺激を求めるのをやめて、自分で刺激を起こすために、妄想や空想を始めるのだそうです。これは脳の起こす自然な現象で、この状態からクリエイティブな発想が生まれるといいます。

よく発明品や商品アイディアはトイレや風呂の中で生まれたという話を聞いたことがあると思いますが、最近の情報社会、スマホ社会では、脳が常に刺激され続けている状態にあり、トイレやお風呂も画面を見ながらという人も増えているようです。

テレビを観ている間、退屈することはないかもしれませんが、外部からの刺激に受け身になっているだけで、自らアイディアを生み出すチャンスがないだけではなく、自分の人生や今置かれている状況と向き合っていない状態にあります。自分のやるべきこと、やりたいことを成し遂げる方法を考えるには、脳を時々退屈状態にすることが大切です。

アプリ使用の危険性

ソーシャルメディアは、中毒性が高くなるようにできていて、ドーパミンを発生させる要素がたくさんあります。ドーパミンは刺激物質なので、薬物のように、もっともっと同じような刺激を求させるだけではなく、さらに強い刺激を求めさせます。

中毒性のあるアプリによってその使用頻度がどんどん増えていくことで、ますます脳は退屈状態から遠ざけられてしまいます。

スマホ中毒を抜け出して脳を退屈させる

どうすれば、この中毒状況を脱出できるかは簡単で、意識的に行動を起こし、受け身的に何も考えずにスマホを使っている状態から抜けだせばいいだけです。

この方法と結果をまとめたいいTEDトークのビデオがあります。

Manoush Zomorodi: 退屈することがすばらしい考えに導いてくれる理由

時々退屈して退屈しない人生を送る

哲学者のアルトゥル・ショーペンハウアーは「退屈するのは、人生が無意味であることの表れだ」といいます。人生に目的があるのであれば、それをし続けている限り、退屈することはないというのです。

お姉ちゃんの座右の銘ではありませんが、好きな言葉に「人生は退屈するには短すぎる」というものがあります。人生短いです。どんどん好きなことを見つけてやっていかないと、あっという間に終わってしまいます。

だからテレビを観ること、スマホをチェックすることなど、退屈することを避けるためだけにやってることや、無意識にやっていることをやめて、意識して暇な時間を作ってください。脳は退屈するのを嫌うので、すぐに辞めたくなると思います。その時は意識して、20分でもいいので瞑想をするといいと思います。

ちなみにお姉ちゃんは、空想のせいか突然「食虫植物ってどこから進化したんだろう」という疑問がどこからともなく浮かび、久々に新しいことをいっぱい学びました。役に立たないくだらないことではあるものの、テレビを観るよりも有意義に時間が過ごせたと思います。さらに、興味を追求したことで、しばらく味わっていない達成感も感じました。あなたも、一日テレビとスマホを使わない日を作って、ちょっとした疑問を感じたことを徹底的に調べてみてはどうでしょうか。

お姉ちゃんより